「たくさんの患者の声を届けること」
ベッカー型はデュシェンヌ型に比べて研究が遅れている?
だからこそたくさんの患者の声をあげていく必要があります。
その願いが研究を加速させ、治療法の開発につながります。
ぜひ、同じ疾患をもつ仲間と一緒に、私たちの未来を創っていきましょう!
ベッカー型筋ジストロフィー(BMD: Becker Muscular Dystrophy)の治療法に関する研究開発の発展を目指し、患者、研究者及び筋ジストロフィー協会等の関係者が連携して情報発信を行うとともに、基礎研究と臨床現場等の関係者が積極的に参加できる専門グループを作ることを目的としています。
BMDは、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD: Duchenne Muscular Dystrophy)など他の類型と比べても基礎研究や臨床の拠点がまだとても少ないです。そのため、治療法に関する研究開発の発展を目指し、患者と研究者のネットワーク作り、及び根本治療に向けて社会の理解を求め、働きかける活動を行っています。
また、BMDと疑われた早期の段階で情報を提供出来る体制を構築することで、診断時に正確な情報を得てもらい、日常生活で気がつきにくい早めの対症療法を開始していただくための啓発活動を行っています。
さらに、患者特有の悩み・日常生活での困りごと等の相談、体験知恵の共有、共感、心のケア、相互のピアサポートの場となるような患者コミュニティをつくり、交流会・イベント、BMDについての勉強会等の企画・運営をしています。
上記の活動を通じて、情報発信、BMD患者とのつながり形成を目的として分科会を設立し、Webサイトを作りました。
ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)分科会の主催で、第2回オンライン勉強会を1月27日(土)14:00~16:30に開催いたします。
本勉強会では、中村昭則先生(BMD分科会顧問、国立病院機構まつもと医療センター・臨
床研究部長/脳神経内科部長)が、BMDの診療に必要な情報提供のための、多施設共同による自然歴研究の研究成果を2023年10月に論文発表されましたので、今回はその内容を中心に御講演いただきます。
BMDの最新研究について勉強できる大変貴重な機会となっておりますので、日本筋ジストロフィー協会会員でなくてもご本人、ご家族、医療や福祉関係の皆様、どなたでもご参加いただけますと幸いです。
また、質問時間を長めに設けておりますので、事前質問や当日の質問をたくさん受け付け
ております。
☆開催概要☆
勉強会名:ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)分科会第2回オンライン勉強会
開催日時:2024年1月27日(土)14:00~16:30
開催方法:Zoomによるオンライン開催(参加費無料)
講演内容:ベッカー型筋ジストロフィーについて(講演60分、質疑応答60分)
申込方法:申込フォームよりお申し込み下さい。
申込締切:1月20日(土)
※本勉強会は国立精神・神経医療研究センター令和5年度精神・神経疾患研究開発費「筋ジストロフィーの臨床開発推進の基盤整備」(小牧班)の研究費で行われます。
2023年12月4日、神経・筋疾患患者登録「Remudy(レムディー)」ウェブサイトがリニューアルオープンしました。トップページからすぐに登録サイトに進むことができます。
2023年10月26日に国立病院機構まつもと医療センターの中村昭則先生(BMD分科会顧問)が、ベッカー型筋ジストロフィーの自然歴研究に関する論文を発表されました。以下、論文の概要になります。
ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)は、表現型や重症度が多様ですが、遺伝子型との関連性は十分には明らかにされてはおらず、心筋症のケア・治療の重要性が認知されていない現状がありました。そこで、本自然歴研究では、全国の22医療機関の共同研究として、インフレーム変異を持つBMD患者225人の骨格筋、呼吸機能、心機能、中枢神経系の各表現型(臨床像と検査値データ)及び、遺伝子型(変異のタイプ)と表現型との関係性について統計学的に分析も行いました。
被験者となったBMD患者は1~81歳で、平均年齢は約32歳でした。初発症状または診断のきっかけは筋症状(約60%)、無症候性高クレアチンキナーゼ血症(約32%)、中枢神経系障害 (約5%)の順に多く、BMD患者の約54%において歩行障害が認められ、車椅子導入時の平均年齢は約37歳でした。また、人工呼吸器導入の平均年齢は約37歳で、導入率は約7%でした。さらに、約30%以上のBMD患者の心電図において異常がみられ、心エコー検査では患者間で心機能に大きな差があり、約15%のBMD患者が心不全と診断されていました。中枢神経系障害はてんかん発作と知的・発達障害がそれぞれ約8%と約17%の頻度でみられました。
BMD患者の遺伝子型ではエクソン45-47欠失(約23%)、エクソン45-48欠失(約13%)の順に多い結果でした。エクソン45-49欠失の患者は重度の骨格筋障害を示し、エクソン45-47欠失の患者およびエクソン45-55欠失の患者は呼吸機能の障害は軽度であり、人工呼吸器の装着者はいませんでした。
本研究の成果より、遺伝子型と表現型との関係性には一定の傾向がみられ、BMDと診断されてから臨床医と患者が予防的・戦略的にケアしていくための情報の提供が可能となりました。
原著論文:Natural history of Becker muscular dystrophy: a multicenter study of 225 patients
論文著者:中村昭則 ら
掲載雑誌:Annals of Clinical and Translational Neurology(2023年11月26日掲載)
ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)分科会として、第1回オンライン勉強会を2月25日(土)14~16時に開催いたします。
本勉強会では、中村昭則先生(BMD分科会顧問、国立病院機構まつもと医療センター・臨床研究部長/脳神経内科部長)に、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)に関する最新の研究成果や、BMD以外の筋ジストロフィーも対象にした新たな運動機能評価について御講演いただきます。
特にBMDの最新研究について聴ける大変貴重な機会となっておりますので、日本筋ジストロフィー協会会員でなくてもご本人、ご家族、医療や福祉関係の皆様、どなたでもご参加いただけますと幸いです。
★開催概要★
勉強会名:筋ジストロフィーオンライン勉強会(主催:BMD分科会)
開催日時:2023年2月25日(土)14:00~16:00
開催方法:Zoomによるオンライン開催(参加費無料)
講演内容:ベッカー型筋ジストロフィーについて
(講演90分、質疑応答30分)
申込方法:申込フォームよりお申し込み下さい。
申込締切:2月22日(水)、事前質問締切:2月14日(火)
※本勉強会は国立精神・神経医療研究センター令和4年度精神・神経疾患研究開発費「筋ジストロフィーの臨床開発推進、ならびにエビデンス構築を目指した研究」(小牧班)の研究費で行われます。
日本筋ジストロフィー協会では2021年6月から4回にわたり、ベッカー型筋ジストロフィー(BMD)について、中村昭則先生(当分科会顧問、国立病院機構まつもと医療センター・臨床研究部長/脳神経内科部長)によるオンライン講演会を開催しており、下記サイトで講演動画を公開しております。
中村昭則先生は「臨床開発を目指したベッカー型筋ジストロフィーの自然歴調査研究」を実施されており、日本におけるBMDの専門医・研究者になります。BMDについてわかりやすく専門的に勉強できる貴重な講演となっておりますのでぜひご覧ください。
この度、日本筋ジストロフィー協会においてベッカー型筋ジストロフィー(BMD)分科会を立ち上げることとなりました。鳥越(会長)、遠藤(副会長)、柴﨑(副会長)の3名にて各種調整やWebサイト等の準備をしてまいりました。まだまだこれからのBMD分科会ですので、みなさまのご協力もいただき盛り立てていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まずは交流会の開催や交流グループ(LINEオープンチャット※)の開設などを進めていますので、みなさまの情報収集、QOL向上等に活用していただければと思います。
なお、当分科会は参加費は無料となっています。もし参加して有意義だと思っていただけた場合は運営母体である日本筋ジストロフィー協会(年会費あり)にも参加してくださいますと幸いです。
詳しくはBMD分科会Webサイトをご覧ください。
※匿名で参加できるグループチャットです。相互の直接の連絡はできません。